ABC・テレビ朝日系で21日放送された漫才日本一決定戦「M-1グランプリ2025」の決勝戦で、漫才コンビ「たくろう」(赤木裕、きむらバンド)が優勝した。結成10年目の同コンビは、初の決勝進出で頂点に立ち、賞金1000万円を獲得。審査員9人による最終決戦では、圧倒的な支持を集め、21代目の王者となった。大会史上最多となる11,521組がエントリーした今年のM-1は、例年以上に激戦を極めたが、たくろうの洗練された漫才が観客と審査員を魅了した。
史上最多11,521組の頂点に立った「たくろう」の赤木裕ときむらバンド
決勝戦は、ファーストラウンドで10組が競演。たくろうは中盤の出番で登場し、ボケの赤木裕が繰り出すシュールでテンポの良いネタが爆笑を誘い、高得点で、トップ通過を果たした。
最終決戦では、エバース、ドンデコルテとの三つ巴となったが、たくろうのネタが多くの審査員の心をつかみ、優勝を決めた。
この優勝は、SNS上で即座に大きな反響を呼んだ。X(旧ツイッター)では、ハッシュタグ「#M1グランプリ」「#たくろう」がトレンド入り。
「たくろうさん!優勝おめでとうございます!腹抱えて笑いました!これからもたくさんテレビにでてほしいです!」
「M-1優勝おめでとうございます。何ですかあの決勝ネタめっちゃ笑いました本当におめでとうございます」
といった祝福の声が相次いでいる。
お笑い名門校・京都産業大学、再び脚光を浴びる
とくに、ボケ役の赤木の出身校で、この日のネタにも「KSD」の略称で登場した京都産業大学が、にわかにクローズアップされている。同大の略称は正確には、「KSU」だが、ツッコミ役が繰り出すアルファベット3文字の略語に対抗するなか、無理やり繰り出したのが「KSD」だった。
「京都産業大学のボケがキーワード」「たくろうの赤木さん、京産大出身か!」「京産大のユーモアが光る」との投稿が急増。 赤木のボケは、大学生活のシュールな体験を基調としているといい、演芸関係者の中には、「目が泳いでいるような、本当に戸惑っている表情がないまぜになったリアルなボケの空気感が素晴らしい」とするコメントも。
赤木の先輩には、あのねのね、鶴瓶、ハイヒールリンゴら
京都産業大学は、これまでも数々の芸能人を輩出。あのねのね(清水国明、原田伸郎)、笑福亭鶴瓶(中退)、ハイヒールリンゴ、岡野陽一(中退)、石田靖らがOBOGだ。 鶴瓶はデビュー当時に、「京都大学産業学部です」と冗談めかしてネタにしていたこともあるが、現在は、偏差値も高く、関西の私立大学ではいわゆる関関同立(関西大、関西学院大、同志社大、立命館大)に次ぐ難関校として知られるが、自由闊達な校風から「お笑い名門校」としても、ますます注目を浴びそうだ。
たくろうの優勝は、M-1の伝統を継承しつつ、新風を吹き込んだ。
■たくろう
赤木裕、きむらバンドによるお笑いコンビ。
- 所属:吉本興業(大阪本社)
- 結成年月:2016年 03月 09日
- 出身:NSC37期
■赤木裕(あかぎ・ゆう)
- お笑いコンビ「たくろう」のボケ役
- 生年月日:1991年10月24日
- 身長/体重:171cm /48kg
- 出身地:滋賀県 大津市
- 出身:京都産業大学経営学部卒/NSC大阪 37期
■きむらバンド(きむらばんど)
- お笑いコンビ「たくろう」のツッコミ役
- 生年月日:1990年01月28日
- 身長/体重:170cm /60kg
- 出身地:松山市
- 出身:松山大学中退/NSC大阪 36期
(zakⅡ編集部 圭拓海)
