清水尋也被告、執行猶予3年判決 更生見守る「オフィス作」と本人の謝罪全文

清水尋也被告
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俳優の清水尋也被告が麻薬取締法違反で有罪判決を受け、執行猶予付きの刑が言い渡されました。清水被告は罪を認め、精神科に通院し更生を誓っています。所属事務所「オフィス作」も彼の更生を支援する意向を示しています。

乾燥大麻を所持したとして、麻薬取締法違反罪に問われた俳優、清水尋也被告(26)の判決公判が19日、東京地裁(宮田祥次裁判官)で開かれた。宮田裁判官は拘禁刑1年、執行猶予3年(求刑拘禁刑1年)を言い渡した。

判決理由で宮田裁判官は、被告には大麻に対する親和性があり、犯行前には使用頻度が上がって依存性も生じつつあったことから「刑事責任は決して軽くない」とした。一方、罪を認めて精神科に通院していることなどから「社会内での更生の期間を与える」と判断した。

宮田裁判官は「過ちを許されない立場だと自覚して、法廷で述べたこと、考えたことを忘れずにしっかりと頑張ってください」と説諭。被告はうなずき、「はい」と返事をしていた。

判決によると、9月3日、東京都内の自宅で大麻を含有する乾燥植物片約0・392グラムを所持したとしている。

「刑事責任は軽くない」も社会内更生の機会を与える判断

この判決を受けて、清水被告が所属する「オフィス作(さく)」は19日、公式サイトで「本人が更生の道を歩み、社会の一員として責任ある生活を送っていけるよう」今後もサポートすることを報告。また、同サイトを通じて、清水被告は、「自らの行為は、あまりにも未熟であり、自覚や責任感を欠いたものであった」などとする、謝罪文を掲載した。

「オフィス作」は1998年、故・松田優作さん(1989年没)の没後10年を機に設立。代表で女優の松田美由紀が“優作の精神”を受け継ぎ、個性と演技力を重視した俳優育成を掲げてきた。息子の松田龍平、松田翔太も所属するなど、独自の美学で俳優を育んできた。所属する清水被告も同様に役者としての成長を見守り、良い作品に恵まれだした矢先の事件だった。

それだけに、事務所の声明には、清水被告の今後の再生に向けても伴走しようという母心が読み取れる。

松田美由紀

清水被告のサポート表明、松田美由紀代表の「母心」が垣間見える

事務所の声明と清水被告のコメント全文は次の通り。

清水尋也に関するご報告

本日、弊社所属の清水尋也に対し、判決が言い渡されました。

本件により、関係者の皆様ならびに応援してくださっている皆様に対して、

多大なるご迷惑とご心配をおかけしましたことを、改めて深くお詫び申し上げます。

弊社といたしましても、長年にわたり多くの方々に支えられてきた中で、

このような結果に至ったことの重さを痛感しております。

今後につきましては、本人が更生の道を歩み、社会の一員として責任ある生活を送っていけるよう、

弊社として引き続き真摯に向き合っていく所存です。

本件に関し、深くお詫び申し上げます。

2025年12月19日

有限会社オフィス作

この度は、私の無責任な行為により、関係者の皆様ならびに日頃より活動を応援してくださっている皆様に、

多大なるご心配とご迷惑をおかけしましたことを、心よりお詫び申し上げます。

今回の事件を通して、自分がどれほど多くの方々に支えていただいていたのか、

そして、それがどれほど恵まれたことであったのかを、改めて痛感いたしました。

自らの行為は、あまりにも未熟であり、自覚や責任感を欠いたものであったと、深く反省しております。

今回の判決を真摯に受け止め、二度と同じ過ちを繰り返さぬよう、

自身の行動と生活を改め、社会の一員としての責任を自覚した日々を誠実に過ごしてまいります。

改めまして、これまで関わってくださった全ての皆様に、深くお詫び申し上げます。

この度は、誠に申し訳ございませんでした。

2025年12月19日

清水尋也

■清水尋也(しみず・ひろや) 1999年6月9日生まれ。東京都出身。映画では「東京リベンジャーズ」シリーズのほか、2014年に「渇き。」、2015年に「ソロモンの偽証 前編・事件/後編・裁判」、2016年と2018年に「ちはやふる 上の句・下の句・結び」など多数の話題作に出演。2018年には、ドラマ「インベスターZ」で初の連続ドラマ主演を果たした。

2025年9月3日、7月に自宅で乾燥大麻を所持したとして麻薬取締法違反で、同居していた女性とともに逮捕された。

■松田美由紀(まつだ・みゆき) 1961年10月6日生まれ。東京都出身。モデル活動を経て1979年公開の映画「金田一幸助の冒険」でスクリーンデビュー。主な出演作に、映画「エレファントソング」や「元気の神様」、テレビドラマ「探偵物語」など。2019年からシャンソン歌手としても活動中。松田優作さんとは1983年に結婚。女優、熊谷真実は実姉。オフィス作所属、代表も務める。

(zakⅡ編集部 圭拓海)