今年活躍した女子プロたちが集結
今シーズンのトーナメント優勝者がドレスアップして一堂に会する『JLPGAアワード2025』が16日、都内のホテルで開催された。日本女子プロゴルフ協会（JLPGA）が国内女子ツアーで顕著な成績をあげた選手などを年間表彰する祭典で、この舞台を目標に戦うプロもいるという。
今年の年間最優秀選手賞に輝いたのは佐久間朱莉（23）だった。他に賞金ランキング第１位、平均ストローク第１位、特別賞を受賞し４冠を達成した。
「今年は本当に良い１年になったなと思います。長年の目標だった初優勝を達成できたことは嬉しかったですし、年間女王までいけたのは自分でもビックリしています」
佐久間は会見でこう４冠受賞の感想を語っていた。昨年までは何度も優勝争いに絡みながらも涙してきた佐久間。しかし今年は違った。４月の『KKT杯バンテリンレディスオープン』で念願の初優勝をすると、５月の『ブリヂストンレディスオープン』では初日から首位を守り切る完全優勝の２勝目。６月の『アース・モンダミンカップ』でも優勝し、初優勝から３ヵ月連続と勢いに乗った。さらに10月『マスターズGCレディース』では今季２度目の完全優勝で４勝目をあげた。
今年を振り返り漢字１字で表すと『新』だという。
「初優勝して新しいスタートがきれた年でもありますし、年間女王として新しい景色が見れました。そういう意味で新しいの『新』にしました」
アワードに出席した佐久間は女王にふさわしい華やかなドレス姿で登場。「とにかくキラキラしたかったので、このラメをしっかりいれてもらって、デニム生地も可愛いなと思ったので、そのキラキラとデニムを合わせてもらいました」と、晴れの舞台に着たドレスへのこだわりを語った。
ツアー優勝者やゴルフ功労者が表彰されるアワードはシーズン最高の舞台だ。出席するプロたちもグリーン上とは違う艶やかなドレスアップ姿で参加した。なかでも特に目を引いたプロをピックアップしてみた。
【脇元華】
「スタイリストさんと一緒に行って決めました」
プロ８年目で悲願のレギュラーツアー初優勝をした脇元華（28）は黒のスリットドレス姿で登場。この日のために目黒にあるショップに足を運んで選んだという。
ポイントは「肩の部分と脚にスリットが入っていて、一番似合うかな～」と、ほぼ一目惚れだった。174cmとモデル並みの高身長の脇元がフォトセッション会場に入ると「おぉ～」とどよめくカメラマン。会場のストロボの瞬きが急激に多くなったのは言うまでもない。アワードの雰囲気は「前夜祭とはまた違う感じじゃないですか。また来年も頑張りたいです」と来年も参加できるよう自分を鼓舞していた。
【菅沼菜々】
来年２月には『キミの救世主になりたくて！』で念願のCDデビューを果たす。ゴルフとアイドルの“二刀流”で活動する菅沼菜々（25）はアイドルの衣装で登場した。しかも『乃木坂46』や『櫻坂46』などの衣装を手掛けた市野沢祐大氏が制作した“本物”だ。制作期間は約６ヵ月だという。
「メールでやり取りしながら作ってもらいました」というドレスで特にこだわった部分は、「フリルのスカートと顔まわりを結構やってもらいました」とのこと。一体いくらかかったのかお値段が気になるのだが……。
「まだわかりません。請求書きていないんで（笑）」
【小祝さくら】
７月の『明治安田レディスゴルフトーナメント』で優勝するも、翌週の『大東建託いい部屋ネットレディス』２日目に左手首痛で試合を途中棄権した小祝さくら（27）。黒のネイキッドドレス姿で現れ会場をドキッとさせた小祝は９月に手術を受け、現在はリハビリ中だ。記者から来年はどんな年にしたいかを聞かれ、こうコメントした。
「来年、ちょっとどんな年になるか予測不可能なんですけど、ダイキンからまず出て、夏ごろに調子を上げて照準を合わせていけたら最高だなっていう理想のイメージはあります」
今から開幕戦が待ち遠しい。
【安田祐香】
４月の『富士フイルム・スタジオアリス』で２勝目をあげた安田祐香（24）。清楚なツイードジャケット姿で現れた安田がわからず「誰？」とささやくカメラマンも。シーズンが終わってから購入したという衣装はヴァレンティノだ。
「表参道だったかなぁ。ネットでも見ましたし、店舗を歩いたりしてマネージャーさんと決めました。あまり露出が好きじゃないので、前夜祭よりは華やかになるように。（こだわりは）やっぱり統一感。ブランドで統一しているので、自分的にはカッコいいかな」
【堀琴音】
10月の『日本女子オープン』でメジャー初制覇を果たした堀琴音（29）は大好きなピンク色のドレスで登場した。アワード出席のため購入したというドレスは「これ、ステラ・マッカートニー。結構好きなブランドです」と教えてくれた。イギリスのファッションブランドで地球環境や動物愛護に前向きな姿勢で製品を作り続けており、世界中のセレブから愛されているのだという。お気に入りポイントは腰回りのデザイン。「春先取りかな」と笑顔で答えていた。
【岩井明愛＆千怜】
今シーズンから挑戦した米ツアーで史上初の双子優勝を飾った姉・岩井明愛（23）と妹・千怜（23）。この日はリンクコーデで登場した。「こういう場で青は着たことなかったので」とブルーのジャケットとパンツスタイルの見事な双子リンクでフォトセッションにおさまる。それぞれのこだわりは「髪型。そこが一番個性は出るのかな」と明愛。
１年を振り返り、「やっぱ感謝ですね。チームに感謝。今年１年挑戦してみて大変だったけど、１人じゃ絶対できなかったから感謝ですね。ゴルフファンの皆さんも含め、スポンサーさんもそうですし、メーカーさんにもひしひしと感じています。来年も結果で恩返しできるよう頑張ります」と２人そろって答えた。
今シーズンは未勝利だった佐久間朱莉が４勝をあげ、年間女王となった１年だった。栄冠をつかむチャンスはすべての選手にある。女子ゴルフの戦いから、来シーズンも目が離せない。
