〈支援者からのアツい期待に応えるために…〉“ラブホ通い詰め”小川晶氏の前橋市長返り咲きへの“ストーリーづくり”、小川氏が直撃に見せた“印象的な一瞬の表情”

前橋市長選挙への立候補を表明する小川晶前市長(時事通信フォト)

前橋市長選挙への立候補を表明する小川晶前市長(時事通信フォト)

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「小川あきら、改めてのお詫びと市長選出馬の報告」──そう銘打った3分弱の動画が、彼女の公式LINEに投稿されたのは、12月17日のことだった。

「政治家である以上、皆様への責任を果たすにはもう一度ここから立ち上がって、どんなに逆風でもどんなに苦しくても️、もう一度皆さんと一緒にこの前橋を変えていくんだ。そのために私の人生を賭けて前橋市政にチャレンジしたい」

群馬県前橋市の小川晶前市長(42)による既婚の男性部下X氏との“ラブホ通い詰め”問題。小川前市長は12月17日、自らの辞職に伴い、来年1月(5日告示、12日投開票)に行われる市長選に再出馬すると正式に表明した。

小川前市長は“出馬表明動画”で「自分がどういった責任を取ったらいいのかずっと悩んできました」と話した上で、冒頭のように強い決意を述べたのだ。

当初は給与減額などをして続投の意思を見せていた小川前市長が辞職に追い込まれたのは11月27日。それから約20日経っての出馬表明となった。

市民に囲まれ、笑顔を見せる小川氏(写真/読者提供)

市民に囲まれ、笑顔を見せる小川氏(写真/読者提供)

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「一般的に、選挙の準備は長ければ長いほど良いので出馬表明も早い方がいい。しかし、小川さんの場合は、今回の問題の責任を取るために辞職に追い込まれた経緯があります。それで、すぐに立候補表明するのもバツが悪く、このタイミングでの出馬表明になったんだと思います。

だからこそ、“あの集会”で『周りからのアツい期待に応えるために、もう出るしかない』というストーリーを陣営が一体となって作っていたのでしょうね」(市政関係者)

“あの集会”とは、12月14日に前橋市内で行われた支援者による「小川晶を再選させる会」のことのようだ。集会に参加した男性が明かす。

「『我々はもう一度立ち上がってほしいという思いを強く持っていて、本日の会を開かせていただきました』と主催者は説明しました。マイクを持った人は市議会議員や、近隣自治体の首長、一般市民と様々でしたが、それぞれの立場から小川さんの立候補を求めた。

この後、マイクを渡された小川さんは泣きながら『前回の市長選で多くの皆さんに期待をしていただいて市長に送り出していただいたのに、途中で辞めることになってしまって申し訳ない』と謝罪し、『政治家である以上やはり皆さんからいただいた期待を終わりにするのではなくて しっかりと形にしていく』と決意を述べていました」

200人を超える市民が集まった(写真/読者提供)

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NEWSポストセブン取材班は、この集会に向かう小川前市長を直撃した。徒歩で会場に向かっていた小川前市長は笑顔だったが、記者が名乗ると一瞬で顔を曇らせ、無言で会場へと入っていったのが印象的だった。集会後も徒歩だったが、報道陣の問いかけには一言も発することはなかった。

「本人や支援者はマスコミを敵視していますから。自治体の首長たるもの、敵対するのではなく、うまくマスコミとも付き合って市の発展に繋げていくのが基本でしょう。週刊誌に限らず地元の新聞やテレビとの関係も良いとはいえないようです。

ただ小川さんは今回の一件で、良くも悪くも知名度が上がりました。市長選はかなり接戦となる可能性もあります」(前出・市政関係者)

小川前市長の支援者は取材にこう話している。

「小川はお詫び行脚もしたし、ケジメをつけた。負ける選挙は嫌だからね、勝てる選挙しかやらないから!」

前市長のラブホ通い詰めに端を発した前橋市政の混乱。有権者が審判を下す日が近づいている。