映画監督・榊英雄被告に懲役10年求刑 女優2人へ準強姦罪

榊英雄被告

演技指導を名目に俳優の女性2人に性行為をしたとして、準強姦罪に問われた映画監督で会社役員の榊英雄被告(55)の公判が23日、東京地裁であり、検察側は懲役10年を求刑した。

「演技指導」を名目に女優2人に性行為を強要

被告は昨年8月の公判で、事実関係をおおむね認めた上で、2人は抵抗できない状態ではなかったとして無罪を主張していた。

起訴状によると、2015年3月に当時20代の女性に、16年7~9月に別の当時20代の女性に対し、映画監督としての立場を使って性行為を強要したとされる。

榊被告は逮捕当初、「冤罪」を主張。被害女性のひとりは、2015年秋ごろ、被告が演技指導をするワークショップで知り合った。女性は被告と食事をした後、演技指導をすると誘われ「タトゥーなどがあると大変だから裸を確認したい」などと言われて暴行されたという。

「映画に出るなら裸にならなきゃならない時もあるだろ。なってみろ」とも言われたという。女性は22年9月に弁護士を通じて、警視庁に相談し、23年6月に被害届を出していた。

週刊文春の報道後、作品上映中止に

榊被告をめぐっては「週刊文春」が2022年3月、複数の女性俳優に性行為を強要したとする疑惑を報道。家庭内での性被害をテーマにした榊被告の監督作品が公開予定だったが、上映中止となった。

当時、記事の内容に関して「事実であることと、事実ではないことが含まれている」と主張していた。

(zakⅡ編集部)